Instagramクリエイターマーケットプレイスとは?使い方や事例とブランドとクリエイターをつなぐ新たなプラットフォームの可能性を紹介
はじめに
Instagramクリエイターマーケットプレイスは、ブランドとクリエイター(インフルエンサー)をつなぐプラットフォームです。このプラットフォームを通じて、ブランドはキャンペーンに適したクリエイターを見つけ、クリエイターはブランドとのコラボレーション機会を得ることができます。
クリエイターマーケットプレイスの目的は、ブランドとクリエイターのマッチングを効率化し、インフルエンサーマーケティングを促進することです。
ブランドは、クリエイターのプロフィールや実績を確認した上で、キャンペーンに適したクリエイターを選ぶことができます。一方、クリエイターは、自分の興味関心に合ったキャンペーンに応募し、報酬を得ることができます。
インスタのクリエイターマーケットプレイスとは
クリエイターズズマーケットプレイスとは、Instagramで2022年から一部地域のユーザーを対象にスタートした新機能です。
日本でも2024年の3-4月ごろから、ビジネスアカウントの中でも限られたアカウントにのみ限定公開されています。
クリエイターズズマーケットプレイスは、インフルエンサーを起用したいブランド(企業)がクリエイターとマッチングして、直接PRを依頼することができる機能となっています。
今までInstagramの公式以外で同様の有料サービスは存在していましたが、今後は公式の機能として手数料等はかからず依頼時の費用のみでPRを依頼できるようになるため、ブランドにとってもクリエイターにとっても非常に有益と言える注目の機能です。
クリエイターマーケットプレイスの主な機能
クリエイターズマーケットプレイスには、以下のような主な機能があります。
キャンペーン発見機能
ブランドは、キーワードやターゲット層、予算などの条件を設定して、適したキャンペーンを探すことができます。一方、クリエイターは、自分の興味関心に合ったキャンペーンを見つけることができます。
クリエイタープロフィール
クリエイターは、自分のプロフィールを作成し、過去の実績やスキル、得意分野などを詳しく紹介することができます。ブランドは、クリエイターのプロフィールを確認した上で、キャンペーンに適したクリエイターを選ぶことができます。
この機能は日本国内ではまだ公開されていないようで、今後クリエイター側がプロフィールを作成することができるようになり、ブランド側がされにクリエイターを選びやすくなることが期待されます。
コミュニケーションツール
ブランドとクリエイターは、チャットやビデオ通話などのコミュニケーションツールを使って、キャンペーンの詳細を話し合うことができます。また、ファイル共有機能もあるため、資料の受け渡しもスムーズに行えます。
支払い機能
ブランドは、クリエイターマーケットプレイス上で報酬を支払うことができます。支払いは、キャンペーンの完了後に行われます。クリエイターは、報酬を受け取るために、銀行口座情報を登録する必要があります。
分析ツール
ブランドは、キャンペーンの効果を分析するための分析ツールを利用することができます。インプレッション数やエンゲージメント率、リーチ数などの指標を確認することで、キャンペーンの成果を把握することができます。
クリエイターマーケットプレイスの使い方
クリエイターマーケットプレイスの使い方は、以下の通りです。
ブランド側の使い方(PCのMetaBusinessSuitsより利用)
アカウント作成
ブランドとクリエイターは、クリエイターマーケットプレイスにアカウントを作成する必要があります。アカウント作成時には、基本情報や銀行口座情報を登録します。
ただし、既にMetaのBusinessSuitsアカウントを持っている場合は、画面左側のメニューにクリエイターマーケットプレイスが表示されており、設定不要ですぐに使い始めることができます。
キャンペーンを作成
キャンペーンを選択すると、キャンペーンの設定画面に遷移します。
まずは目標・公開範囲・固定されたオファーのONOFFを選択します。
目標には
- ブランド認知度を高める
- 製品の認知度を高める
- 新しいオーディエンスにリーチする
- フォロワーを増やす
- エンゲージメントを増やす
- 売上を増やす
- ショップまたはウェブサイトのトラフィックを増やす
- クリエイティブコンテンツを強化する
- その他
のうち一つを選択でき、その他を選択した場合は自分で目標を入力することが可能です。
固定されたオファーの項目については、OFFにしておくと報酬の詳細をクリエイターと交渉しながら柔軟に変更することが可能です。
次の画面に進むと、上の画像のように、キャンペーンの詳細を入力できます。
右側のキャンペーンプレビューは入力内容に応じて変化するので、入力しながらこのキャンペーンがクリエイターからどう見えるのかを確認しましょう。
次に進むと、クリエイターの絞り込み条件を設定できます。
クリエイター自身の情報とクリエイターのオーディエンス情報の2点から絞り込むことが可能です。
次の画面では、クリエイターに投稿してもらうコンテンツの内容の指示を記載することができます。
コンテンツの種類に加え、要求するコンテンツの詳細情報を記載し、クリエイターに細かい説明が可能です。
また、クリエイターがキャンペーンに参加希望を表明できる期限の設定とコンテンツを投稿してほしい期間を選択することができます。
さらに次に進むと、クリエイターへの支払いに関する情報を入力する画面になります。
支払金額の設定については、最低金額が100$に設定されているようで、それ以下の金額ではキャンペーンを設定することができませんでした。
広告の宣伝許可の部分は、クリエイターのコンテンツを二次利用して広告として利用する(ブランドコンテンツ広告)を要求するかどうかの選択ができます。
一般的には二次利用には投稿費用と別途で二次利用費がかかってくるため、広告の宣伝許可をONにする場合は追加費用がかかると考えた方が良いでしょう。
支払いの設定が終わって次に進むと、キャンペーンの設定を最終確認する画面になり、問題なければすぐにキャンペーンを公開することができます。
問題なく公開できると、キャンペーンのタブに公開したキャンペーンが表示されます。
ブランド側の使い方(スマホアプリより利用)
Instagramのスマホアプリでも、パートナーシップに関するメッセージを送ることができます。ただし、スマホアプリでは細かい設定やキャンペーンの募集といったことはできないため、よりライトにクリエイターマーケットプレイスに近い機能利用したいという方にのみ使うことをおすすめします。
2024年6月20日現在、一番シンプルかつ簡単にこの機能にアクセスしてクリエイターを探すには、DMの画面に表示されている「パートナーシップに関するメッセージ」をタップします。
上のスクリーンショットの画面に遷移し、「おすすめのクリエイターを見る」をタップすると、
おすすめのクリエイターの一覧が表示されます。
現在、スクリーンショットを撮影したアカウントでは化粧品・ヘアケア商材のショップを運営しているため、おすすめインフルエンサーのリストは精度が良く、日常的におすすめ・発見欄に表示されている同ジャンルの優秀なインフルエンサーが表示されています。
ギフティングや自社でPR案件の依頼を実施している企業にとっては、この機能はかなり活用できるものだと言えるでしょう。
分析
アカウントを公開した後、ブランドはキャンペーンの効果を分析するために、分析ツールを利用できます。
インプレッション数やエンゲージメント率、リーチ数などの指標を確認することで、キャンペーンの成果を把握します。
キャンペーンへの参加で投稿されたコンテンツの一覧も表示されるため、インフルエンサーごとの各種数値の比較が容易にできて便利です。
クリエイター側の使い方
プロフィール設定
クリエイターは、プロフィールを作成し、過去の実績やスキル、得意分野などを詳しく紹介します。プロフィールには、写真や動画、テキストなどを掲載することができます。
※日本国内では一部機能が開放されていないため、設定できる項目が少なくなっている可能性があります。
キャンペーンへの応募
クリエイターは、自分の興味関心に合ったキャンペーンを探し、応募します。応募時には、キャンペーンの内容や報酬などを確認します。
コミュニケーション
ブランドとクリエイターは、DM機能を使って、キャンペーンの詳細を話し合います。また、ファイル共有機能を使って、資料の受け渡しを行います。
まとめ
Instagramクリエイターズマーケットプレイスは、ブランドとクリエイターをつなぐプラットフォームです。ブランドは、キャンペーンに適したクリエイターを見つけ、クリエイターはブランドとのコラボレーション機会を得ることができます。
クリエイターズマーケットプレイスには、キャンペーン発見機能やクリエイタープロフィール、コミュニケーションツール、支払い機能、分析ツールなどの主な機能があります。これらの機能を活用することで、ブランドとクリエイターは、効果的にキャンペーンを実施することができます。
クリエイターズマーケットプレイスは、インフルエンサーマーケティングや商品レビュー、ライブ配信、Q&A、アンケートなど、様々な用途で活用することができます。今後は、新機能の開発や対象地域の拡大、収益化の多様化などが予想されます。
Instagramクリエイターズマーケットプレイスは、ブランドとクリエイターにとって、非常に有益なプラットフォームです。今後もさらなる進化を遂げることが期待されます。